クラゲ的ベストバイ無差別級 2021
この記事は はんドンクラブアドベントカレンダー(ベストバイ編) 13日目の記事です。
はじめに
くらげです。
みなさまのベストバイ記事楽しく読ませていただいております。モノ自体もそうですが選出理由などから執筆者の目線を想像しながら読むととても興味深いものがありますね。
わたしは特にカテゴリ隔たりなく、今年買ってよかったものベスト10を紹介させていただきます。
- はじめに
- 10位 山善 電気ケトル 0.8L YKG-C800-E
- 9位 忍者フード Lサイズ
- 8位 ドリテック コンパクト除湿機 クアラ JY-100
- 7位 Anker PowerLine III Flow USB-C & USB-C
- 6位 JR西日本 どこでもきっぷ 3日間用
- 5位 Canon EOS R5
- 4位 AngelBird CFexpress TypeB AV PRO 512GB
- 3位 田畑商店 ひらめき
- 2位 RICOH GRIIIx
- 1位 水族館年間パスポート
- おわりに
10位 山善 電気ケトル 0.8L YKG-C800-E
購入価格:6,000 JPY
コーヒードリッパーにそのまま注ぐことを意識した細い注ぎ口の電気ケトルです。
今まで普通の電気ケトルしか持っていなかったため、ずっとスタバのORIGAMI的なやつやUCCのカプセルドリップマシンでお茶を濁していましたが、秋の訪れとともに自分でドリップしたい熱が再燃。 これを買って無事に安定してドリップできるようになりました。注ぎ口もそうだけど取っ手の形状が湯量を制御しやすくて良いです。
温度を自在に設定できるのもいいですね。緑茶を入れるときとかに重宝しそうです。
ただ、細口ゆえに料理用に大量にお湯を沸かして注いだりするような用途には不便で、結局今までのケトルもそのまま続投して使っています。
9位 忍者フード Lサイズ
購入価格:1,900 JPY
アクリルやガラス越しの被写体にカメラを向ける時、レンズの先に取りつけてガラス面にくっ付けることで背面の映り込むを防ぐシリコンフードです。
威力は単純にして絶大です。水族館での撮影を意識しての購入でしたが、東京タワー展望台やSHIBUYASKYみたいなガラス越しの遠景を撮る時にも活躍してくれました。
難点は複層ガラスのような内部で反射が発生する環境では効果が薄く、またそれなりに大袈裟な装備なので混んでいる水族館等で取り出すのには勇気がいる点です。
あと100mmマクロレンズを買ったら、そもそも極端に短いワーキングティスタンス*1で撮ることが無くなってしまい…影の薄くなった35mmマクロと共にお留守番をすることが増えてしまいました。でも必要な時には出番が発生するものなので手放すことはないかなと。
8位 ドリテック コンパクト除湿機 クアラ JY-100
購入価格:4,900 JPY
WICの除湿用に買いました。
春に梅雨の時期を見越して購入しましたが、何だかんだ梅雨が過ぎ酷暑も終わり冬が訪れた最近まで稼働してました。
雨の日はなんとなくペトペトしていたのが解消されて心配無用になりました。特に今まで結露やカビに悩んでいたわけではないので、気分的な問題かもしれないですが。
機能控えめの小型除湿器ですが一応ファンがついており空気が循環するため、湿度もそうですが閉鎖空間のエアフロー改善に効果がある気がします。排水も3日に1度水を捨てればよく押入れ用としては丁度いい塩梅。WICそんなに開け閉めするもんじゃないしね。
7位 Anker PowerLine III Flow USB-C & USB-C
購入価格:2,000 JPY
両面USB Type-CのPD100W対応充電用ケーブルです。
身の回りにUSB Type-Cで充電できる機器が増えてきて、取り回しの良いケーブルはないかと探してこれになりました。
Thunderbolt3とかPD100W対応のスペックモリモリのケーブルって大抵固かったり、癖のつきやすい謎の編み込みケーブルだったりしてあまり好きじゃないんですよね。まあ大電流流すってなったらそりゃ太く固くなるんでしょうけど。
でもこのケーブル、太さはそれなりですが本当にふにゃふにゃで癖が全くつきません。取り回しのしやすさは断トツで、シリコンの手触りもさらさらとして気持ち良く、それでいてPD100Wに対応。パステルカラーのカラバリもあり、ネームバリューもあるAnkerの商品。おおこれこそが求めていたものだとなって家の充電用Type-Cケーブルを総入れ替えすることになりました。
USB2.0相当ですが一応データ転送もできるので緊急時の保険としても有用。 当然AltモードでDP出力みたいな芸当はできないので、それ用の固ぁいやつは若干残していますが、とりあえずで残しておいた微妙なケーブルはすべてサヨナラです。
6位 JR西日本 どこでもきっぷ 3日間用
購入価格:22,000 JPY
JR西の全路線(と智頭急行)内で3日間特急・新幹線含めて乗り放題になる企画乗車券です。
自由席だけでなく指定席も6回まで押さえることができて、その指定席も事前に磁気券を発券するまではネットから予約し直し放題。発券して有効期間が始まっても、いつでも券売機から指定席を追加できる。過去にも「2人同時行動」を条件に同じような切符が販売されたこともありましたが、今回は「1人」だけでも大丈夫ときた。
いや~わたしのような旅行中に旅行の計画を変更していくクラゲタイプの旅行をする人にとっては夢のような切符ですよホント。
そもそも山陽新幹線の新大阪-博多間の片道運賃は15,400円(指定席)ですから、旅行目的でなくても単に往復すれば元を取った上で数千円単位のおつりまでくるわけです。いやこのお得さはきっと出張とかで悪用している人いると思うね
ここに旅行記を書くと長くなりすぎるので割愛しますが、わたしはこれで北陸/東海道新幹線を絡めた5日間の山陰旅行に行ってまいりました。下図がその時の移動の軌跡です。え?とても山陰だけの旅行には見えない?はて…
そんなお得な切符ですが、ふつーの企画乗車券と同様に数量限定でない上、実はまだ販売しています。12/18までが販売期間、12/26までが利用期間です。
関東出発で無理矢理使おうとするかはともかく…関西住まいの方がちょっと和倉温泉行こうとか、鉄道で福岡行こうとか思った時にはホントにお得な切符だと思うので是非ご検討してみてくださいね。距離バグ部-鉄道路線部門への入部もお待ちしています。
5位 Canon EOS R5
購入価格:450,000 JPY
泣く子も黙るEOS 5シリーズのミラーレス版です。 購入金額は前のカメラを下取りに出しているのでイコール支払総額ではないですが、まあまあな金額をマッ〇カメラに献上することになりました。
トリミング芸人*2にはうれしい4500万画素の高画素機で、さすがの解像感。撮った写真をLrCで4Kモニタに等倍表示してその解像感にニマニマするという(悪趣味な)趣味が増えました。
神懸ったようなAF。正面を向いた人間には食いついたら離さないし、突然横切ってくる鳥をフレーミングするようなことがあってもサッと鳥を検出。クソ早nanoUSMのRFレンズと相まってススッと合焦するさまは感動を覚えます。 ただ残念ながらクラゲに対するAFの動作は微妙です。全自動のAFモードは被写体っぽいものを検出しなければとりあえず前面のものに合焦しがちなので、彼らの食事の時間と被ると神力も発揮できません。 被写体検出に関しては「人間or動物」みたいな二者択一の検出設定ではなく「動物優先」みたいなファジーな指定ができるのが地味に便利ですね。 それに、最新機種EOS R3の目玉機能である「人物胴体」「車/バイク」AFも、このR5にファームウェアアップデートで実装されて、出し惜しみしないキヤノンの姿勢が好感触。
とはいえこのAFエクスペリエンスは、実は代わりに質に入れたR6で既に体験していた内容でもあり、R5に特有というと前述の解像感・トリミング耐性と後述の記録メディア、あとはモードダイヤルの違い…などといったところになりましてこの順位としました。まあこの価格なので相応の感動はあって当然だよなとも。
このあたりのメインカメラの変遷についてはいずれ記事にしたいなあと思っています。
4位 AngelBird CFexpress TypeB AV PRO 512GB
購入価格:49,000 JPY
前述のR5は、SDカードとCFexpress TypeBの2スロットで、買った当初はSDカード単体で運用していましたが、高解像度の写真を大量に撮りがちなため、PCへの取り込みの遅さに辟易していました*3。
これをCFexpressに替え、リーダも買い揃えたら爆速になりました。伊達に1700MB/sリード謳ってないね。
また、512GBという大容量で1枚40MBの写真を1万枚以上格納することができ、仮に1日1000枚撮っても10日は持つ計算になります。
今夏、旅行中にSDカード(128GB)の容量を使い切ってしまい、追加メディアをAmazonで注文して旅行先のコンビニで受け取るというアクロバットを決めたことがありましたが、1枚でこれだけあればそんな技は二度と発動しません。やはり大は小を兼ねます。
このメディアのメーカであるAngelBirdはご存じない方も多いと思いますが、プロ用の映像機器を生業とする、その筋の方には有名なメーカとのこと。決して令和最新版のメーカではありません。わたしは買うまで知りませんでしたが。
ただとにかくあらゆる点でオシャレで、今時の記録メディアってパッケージがめちゃめちゃに簡素化されることが多いんですが、アップルよろしくロゴのシールがついてきたり、メディア本体も放熱性を高めるために容量表示はシールペタじゃなくて金属に刻印している力の入れよう。
カメラからメディアを取り出し、PCに差し込むとき、シボ加工された金属がキラッと光る――たかが記録メディアですが、ちょっとした所作の合間で所有欲を満たしてくれる、秘密の脇役です。
3位 田畑商店 ひらめき
購入価格:400 JPY
ベストバイに飲食物、しかもTOP3に載せるやーつと申します。なにそつ。
南薩摩の特産品を使った、知る人ぞ知る人気香辛料*4です。まあいわゆるご当地七味ですね。 原材料が陳皮と鷹の爪、白ゴマだけなので実質三味唐辛子です。
これ、単に好みだからって言うのもあるんですが七味以上に色んな食べ物に合う気がするんです。山椒が入ってないからかな。 自分用のお土産として買ってきて、うどんみたいな汁物には欠かさず入れています。
原料のコミカンの質なのか配分量なのか、まずは柑橘系の香りが鼻と口を突いてきて、その後ゴマの風味と唐辛子の辛さが絶妙な加減で追っかけてくるんですね。 爽やかでしっかり辛いのに、どっちも威張り散らした主張はしてこない。かなりいいです。
まあ、普通の七味と比べたら三味であるがゆえに唐辛子の占める割合が多く、柑橘っぽさも強く出てくることには違いないので、好みは分かれると思います。
でもただの七味がなんでこの順位なのかというと、旅先で出会ったこういうご当地のお土産的な調味料で今まであまり感動したことがなかったからでした。
ここに特産品を使った何とかドレッシングみたいなお土産ものがあるとします。買いますよね。いただきます。おいしい。でも使い切ったあと、2回目買いますか? 常時ストックしておきたいと思ったことってありますか?
わたしがそう思えたのはこれが初めてでした。使い切ったら取り寄せるだろうなという確信があります。 旅先で今後の一生を共にするかもしれない食と邂逅すること、それはそう何度も経験できない素敵なことだと思ったんです。
2位 RICOH GRIIIx
購入価格:116,000 JPY
資産追加する度にデカくなっていくRFシステムのサブ、あるいはスナップ用として購入。機動力重視カメラです。 RICOHの伝説的なカメラシリーズであるところのGRは代々換算28mm*5だったのに、まさかの換算40mm仕様が追加されると聞いて居ても立ってもいられませんでした。
個人的な使い方として、28mmのような広角を使ってなんかキッチリ撮りたいって思うときは大抵デカカメラも持っているんですよね。それに最近のスマホは広角がベースになっていて(バリバリHDR加工をやめてさしあげれば)そこそこ鑑賞に堪えるものも出せたりするわけです。
でも準広角的な画角だとどうしてもデジタルズーム&ボケ加工前提になってくるし、ボケにしてもまだまだ気を抜くと不要なボケをかましてくれたりと不満も多く、わたしがサブ機に求めるのはこの画角だとなっていた*6矢先の発売でした。清水の舞台も飛び降りすぎて手すりが無くなっています。
肝心の使用感&画質ですが、控えめに言って最高でした。
沈胴レンズのくせしてとにかく起動が速い。AFも必要十分。四隅までクッキリ解像して、ボケもAPS-Cサイズならでは。それがジャケットのポケットにも入る小型機で出せるなんて。
単焦点なので適当に撮ってしまうと後々トリミング芸する羽目になりますが、ここと決めてシャッターを切ると本当にいい感じの絵がその場で出てきます。
特にシャドー側の諧調が好み。4つぐらいあるモノクロモードの「ハード」を使って日常を切り取れば、撮った全部が作品として立ち上がってくるような気すらします。
もしかしたら一眼いらないんじゃないかって写真も出てきてドキッとしたり…噂に聞くGRの魅力にとっぷりと引き込まれてしまいました。
もちろん暗いところは相応にノイズが乗ってくるし、防塵防滴ではない沈胴式レンズなのでホコリには気を遣うし、電池持ちは悪いし、AFは当然R5とは勝負にならないので、代替とならないことは分かっているんですけどね。 でも間違いなく今年のカメラ関係のベストバイです。末永く持ち出していきたいですね。
1位 水族館年間パスポート
購入価格:2,500 ~ 5,000 JPY
1位は水族館の年間パスポートです。今年購入したのは「すみだ水族館」「新江ノ島水族館」「鶴岡市立加茂水族館」の3館ですが、水族館ごとにランクを分けるとTOP3を総舐めしてしまうのでまとめました。
その理由は多くを語るよりも、わたしのGoogleMapロケーション履歴を見て頂いた方が早いですね。
ご覧の通りです。
え、加茂水族館は3回程度で大した数ではないでしょって?では、東京から新幹線で5時間はかかる立地の水族館であるという情報を添えておきますね。
水族館や動物園といった施設の年間パスポートは大抵「2回程度」行けば元が取れるような価格設定になっており、再訪を前提とするならばかなりお得なので、都市型水族館の年パスを購入されたことがある方も多いのでは。 ただ、わたしが押しておきたいのは金銭面の理由だけではありません。
- (再訪を前提とするので)自由に気兼ねなく鑑賞できる、混み合う人流と逆の動きを取りやすくなる
- (同上)期間限定の展示”だけ”でも見に行きやすくなる
- 時間調整の場所としても気軽に使えるようになる
- 一般利用者に対しては一時的に入場制限や事前予約制になった場合でも、予約不要で優先的に入場させてくれることが多い
- 年パスの無い同行者がいる場合チケットを割引してくれることがある
- 近隣施設や施設内ショップでの優待がある
こんなところですね。まあ…こういうメリットがあるから何度も来るのではなくて、こういう空間が好きだから何度でも来るときに上のメリットがあってお得…という話ですが。
3番などは住まいと立地によりけりで基本的に都市型水族館が対象になります。押上駅直結のすみだ水族館は本当に便利です。カフェもあるし。
2番は逆に小規模で常設展示を基本とする水族館だとあまり恩恵はないかもしれませんが、寿命が短い採集個体のクラゲや、飼育難度が高いメンダコ*7など、期間限定の展示…その辺りだけをピックアップして見て楽しむことも可能になるわけです。いや、普通に入場料払ったらしっかり全部楽しみたくなるじゃあないですか。少なくともわたしはそうなので。
水槽前が空きがちになる海獣ショーの裏で気兼ねなく展示を鑑賞できて、スルーする展示があっても後ろめたさがない*8。それができる魔法のパスポートです。ま、年パスじゃなくても再訪した時に普通に入館料払ってもいいんですけどね。
でも入館料を払って入場した後、当日中に窓口に行けば差額分の支払いで年パスを発行してくれる水族館も多いので、「あ、また来てもいいな」と思ったら気軽に年パスを発行していけばいいんじゃないかなと思います。おすすめですよ。
おわりに
いかがでしたか?
本当に今年は写真関係の飛び降り投資が多くて、こう書き出してみるといっそカメラ縛りでベストバイ組んでもよかったかなとも思います。でもどう転んでも1位の年パスは動かせそうになかったし、香辛料のことも焦点を当てたかった*9のでこんな形になりました。
ガジェオタの端くれとしてはもっと純粋なオタク向けガジェットも買い漁ればよかったなとも思いますが…ま、カメラとかケーブルとか、オタクの目線で購入して満足しているものが多いのでそういうことでここはひとつ。
ガジェットといえば明日のはんさんのベストバイがガジェット特集なので…ってアッ執筆担当わいえふさんになってる!幸せそうなわいえふさんが何を選出されるのか、とても楽しみですね。
以上です。はんドンアドベントカレンダー1(縛りなし)の記事も同時投稿しているのでもしよかったらご覧ください。
*1:レンズの先端から被写体までの距離のこと。中望遠レンズで被写体から距離を撮る場合、蛇腹フード程度の長さでは映り込みをカバーできない。
*2:構図決めるのがヘタクソすぎて撮って出しの歩留まりが悪く、現像時に切り抜きしてなんとか体裁を保つ風情の無い芸
*3:撮影歩留まりを改善しろという指摘はそれはそう
*4:香辛料マニアの中ではめちゃくちゃ有名です。ってググって出てきたよそ様のブログには書いてあった。いろんな沼があるんですね
*5:レンズの焦点距離。言葉としては「画角」を表現する指標として使用しており、35mm判換算の28mmはだいたいiPhone13の「標準」状態の写せるぐらいの範囲。
*6:適当なカメラのクロップで換算40mmという手もあるが、GRIIIやX100Vみたいな広角APS-C機でそれをやるなら端からもっと便利なズーム有1型のRX100VIIにする。フルサイズのRX1RIIは本体がデカく、このサイズならRP買い戻して35mmくっ付ける。Leica Q2は大きさもさることながら安定信頼のライカ価格で、悲しいことにお客様としての資格がない。
*7:メンダコの生体展示は一週間前後で終わってしまうことが多く、展示開始のお知らせを読んだらすぐに準備しないと間に合わない。
*8:個人の感想です
*9:オタク度の高い大味なランキングの中で一つだけ香辛料が突っ込まれているという状態が、さながら料理に七味を振りかけている構図に見えるなあと思ってもらえたら恐悦至極に存じます。